コラム

子どもに多い「眼心身症」って?

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ストレスで目の機能に障害が?!

ストレスが原因で、目が疲れたり視力障害が出ることが確認されています。

これらの症状は「眼心身症」と呼ばれ、ストレスなどの負荷によって目に様々なトラブルが発生します。

大人でも見られる症状ですが、特に小学生の女児(7歳?11歳頃)に多く見られるという特徴があります。男児にも見られる症状ですが、女児は男児の約4倍ほど多く症状が見られます。

目そのものには異常がないのに、子どもの視力が低下した場合には眼心身症の可能性を疑いましょう。

眼心身症では視力が約0.2?0.4まで下がってしまいますが、メガネやコンタクトを着用しても視力の補正が出来ません。メガネをかけても視力が戻らない場合には眼心身症であると考えられます。

眼心身症の症状としては主に視力低下があげられますが、その他にも眼精疲労・チック症・まぶたの痙攣・斜視・過度に眩しさを感じるなどの症状もあります。

視野や色覚に異常が出ることもありますが、外見からは症状の判断が難しく子どもからの自覚症状の訴えがないと気付きにくいため注意が必要です。眼心身症を起こしている本人にも自覚がしにくいため、学校などの視力検査で判明することが多いです。

眼心身症の原因の多くはストレスですが、ストレス自体の原因が明確にならないケースもあります。

はっきりとしたストレスの原因がない場合には、思春期における精神的な不安定が関係していると考えられます。

大人がしてあげられること

子どもの心は繊細です。特に思春期を迎えた子どもは心理的にも不安定になりやすいため、家族や学校でのフォローが大切になります。

眼心身症を起こす原因として多いのが、学校や家庭で問題を抱えていることによるストレスです。

学校では勉強についていけない、友達とうまくいかない、部活内での問題などがあります。

家庭では家族との死別や病気、両親が仲が悪い、兄弟と喧嘩が多い、両親との折り合いが悪いなどが考えられます。

眼心身症は目自体には異常はないので、ゆっくりとストレスを取り除いてあげれば治すことが可能です。

ストレスとなっている問題を解決することは簡単ではありませんが、学校と連携をとって焦らずに取り組むことが大切です。

改善には1年近くかかることも珍しくないため、すぐに治そうと大人が必死になると、そのことが子どものストレスになることもありますので気をつけてください。

眼心身症は思春期の初期に見られる一時的な症状ですから、あまり深刻になりすぎずに子どもの心に寄り添ってあげることを心がけてください。